シーズ創出から創薬までの流れ
創薬には、非常に多種類の専門的知識と協力者が必要です。
大学における研究活動は、研究者個人/室単位で専門的研究を行うのが一般的であり、このような単位での研究活動は専門分野を深く追及しやすい一方で、分野をまたぐ活動が苦手でした。
また、大学の使命として論文・学会報告等の発表があります。このため論文になりにくい部分については不十分で、どうしても手薄になります。具体的には化合物の最適化・合成展開や前臨床試験などが十分にできません。
さらに、大学が医薬品の製造販売業者にはならないため、薬事申請を行い、製造販売承認を取得し、臨床現場で実用化されるためには、製薬企業と協同する必要があります。
以上のことから、従来の大学の体制のままでは創薬の開発を行うことが難しく、多くの研究が“創薬シーズ候補”で止まってしまいました。特に『病気の原因に作用する物質から薬の候補を探す段階』、『初めてヒトに投与する準備』の二つを乗り越えなくてはいけません。
そこで、先端創薬イノベーションセンターでは、研究が次のステップに進むことができるように様々な支援を行っています。